発達に課題がある子どもたち、特に言語の発達に遅れがある子は、
自分の気持ちをうまく言葉にできず、泣くことや泣き叫ぶことで訴える場面がよくあります。
そんなとき、彼らの中には2つ以上の感情がごちゃまぜになっていることが多いんです。
- 「くやしい」×「かなしい」
- 「わからない」×「やりたくない」
- 「めんどくさい」×「どうしたらいいかわからない」
感情がこんがらがって、自分でも整理できない。
だからこそ、涙という手段でしか外に出せないこともあります。
💤泣き疲れて…
最近の出来事で、こんなことがありました。
学年の行事が入り、いつも通りの流れで過ごせなかった日。
ある男の子が、自分のペースが崩れてしまったことで不安と混乱が重なり、泣き出してしまいました。
教室の床でゴロゴロ転がりながら、「しんどくなっちゃった」とつぶやくその子。
ぐずぐずが続く中、私は声をかけてみました。
「3時間目に、いつものお部屋に行けなかったのがいやだったんだよね。」
すると、彼は一言「うん」と。
ぐずりは消え、それ以降の予定を気持ちを安定させて過ごすことができました。
🎯「気持ちあてゲーム」が効くとき
これは何度も経験していることですが、
ただ怒って泣いているように見える子でも、行動の文脈を読み、気持ちを言葉にしてあげることで、落ち着きを取り戻すことがあります。
たとえば…
- 「自分でやりたかったんだよね。でもできなくて、くやしかったんだよね」
- 「算数の問題がわからなくて、戸惑ったんだよね」
そんなふうに、気持ちあてゲームのように言葉を差し出すと、
まるで「やっと自分の気持ちを代弁してもらえた」と感じたかのように、涙が止まる子がたくさんいます。
🕊️泣くしかできない子に、「言葉」を
泣いて訴えるしかできないのは、まだ言葉での伝え方を知らないから。
私たちがしてあげられることは、
その**「伝える方法」を教えてあげること**だと思っています。
- 状況を読み取る
- 気持ちに名前をつけてあげる
- 「こんなふうに言えばいいよ」と見本を見せてあげる
そうやって、子どもたちは少しずつ**“言葉で伝える”という方法を手に入れていく**のだと思います。
泣いているのは、困っているサイン。
そのサインを、私たちがどう受け止めるか。
それが、子どもたちの安心や自己肯定感を大きく左右するなと、日々感じています。
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