「成長」と「発達」のちがいについて考えてみた
私は昔から、言葉の違いをじっくり考えるのが好きで、大学生のころから「似ているけれど違う言葉」に敏感でした。今でも、支援の仕事の中で言葉の選び方には気をつけています。
今回は、「成長」と「発達」という言葉について、自分なりに考えてみたことを書いてみます。
🔍 AIに聞いてみた「成長」と「発達」
まず、AIにそれぞれの言葉の意味を聞いてみました。
Perplexityによる定義:
- 成長:身体の大きさや量的な増加(例:身長が伸びる、体重が増える)
- 発達:身体的・神経精神的な機能の質的な成熟や向上(例:歩けるようになる、言葉が話せる)
ChatGPTによる定義:
🧠 成長とは?
- 身体的・外見的な変化(身長が伸びる、体重が増えるなど)
- 年齢とともに自然に進む「目に見える変化」
- 例:5歳→6歳になった/服のサイズが変わった
💡 発達とは?
- 心や体の機能が獲得されていくプロセス
- 「できることが増える」「感情を調整できるようになる」など
- 経験や環境の影響も大きい
- 例:今まで泣いてばかりだった子が、「落ち着いてから頑張る」と言えた
とても分かりやすくて、なるほどなと思いました。
👀 支援の視点から考えてみると…
私たちが支援の現場でよく使うのは「発達がゆっくり」という言葉です。
「成長が遅れている」とは、あまり言いませんよね。
きっとそれは、成長が「目に見える変化(身長や体重など)」であるのに対して、発達は「目に見えにくい変化(心の育ちや機能の獲得)」だから。
たとえば、「言葉の発達が遅れている」「体の使い方の発達に課題がある」など、数字では測りきれない部分に“発達”という言葉が使われているのをよく見かけます。
🌱 植物にたとえてみると…
植物には「成長」という言葉をよく使います。
では、「発達する植物」って、どういう場面で言えるのでしょう?
たとえば、葉っぱがどんどん大きくなったり、茎がしっかりと太くなっていくような“質的な変化”には、「発達」という表現もあてはまりそうです。
5cmだったアサガオの芽が8cmになったら、それは「成長」でしょうか?「発達」でしょうか?
──ちょっと考えたくなりませんか?
💬 さいごに 〜「発達」という言葉を大切にしたい〜
「成長したね」とはよく言うけれど、「すごく発達したね」とは、なかなか言いません。
でも、本当は「泣くだけだった子が、ことばで伝えられるようになった」なんて、すごくすごく大きな“発達”です。
目に見える変化だけじゃなく、その子なりの歩みや、見えにくい心の成長にも、ちゃんと目を向けていたい。
「発達」という言葉に込められた意味を、これからも大切にしていきたいなと思います。
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